禅 ZEN
テレビ映画劇場 禅 ZEN
鎌倉時代。仏道の正師を求め、24歳で宋へ渡った道元。修行を積んで悟りを得た道元は、帰国して如浄禅師の教えを打ち立てることを決意する。周囲には次第に道元の教えに賛同するものが増えてくるが、それを妬んだ比叡山の僧兵の圧迫により、道元たちは越前へ移る。永平寺を建立して門徒たちの指導に励む道元のもとへ、ある日六波羅探題の義重が訪れた。時の執権・北条時頼を怨霊から救って欲しいというのだ。道元は求めに応じて、鎌倉へと向かう。
親鸞や日蓮に比べドラマチックなエピソードが少ないためか、また小説や映画に登場することも少ないためか、その生涯や人物像が門徒以外にはあまり知られることがない曹洞宗の開祖、道元。本作はその道元の生涯を追いながら、彼が説いた「禅」とは何かを描いた伝記映画だ。道元を演じるのは、歌舞伎俳優の中村勘太郎。青年期から晩年までの道元を一気に演じきっている。その他にも、遊女から道元に帰依して出家するというヒロインのおりんを内田有紀、若き執権・北条時頼を藤原竜也が演じている。監督・脚本は『光の雨』や『丘を越えて』の高橋伴明。四季の移り変わりが美しい日本の風景や、雄大な中国ロケも見どころだ。ちなみに『ファンシイダンス』のお寺はこの曹洞宗がモデル。(goo映画)